公証役場で宣誓供述書
公証役場にいってきました。タイトルの通りですが、「宣誓供述書」という文書を公証してもらいました。
通称名と実名
さて、私は性同一性障害当事者です。出生時は男、自認性が女です。 戸籍は、家系の名字と、男性と推認しうる名前で実名が登録されています。 そして、諸々の公的書類や、20年近く培ってきた人間関係の多くが、その男性氏名(実名)で記録・記憶されています。
しかし、わたしは北村由衣です。戸籍の実名に対して、通称名、という言い方をしますが、自認性に沿った氏名です。 この通称名での私、に対する身分証のようなものは、何も持っていません。
宣誓供述書
公証役場で認証してもらった宣誓供述書です。 戸籍の情報で特定される男性個人は、通称名および自認性の人物である、という旨を、 過料の制裁に裏付けされた宣誓の元、署名捺印してきました。
私文書ではなく、公文書になりますので、文書にて登録氏名の変更を求める際には、 通称名の証拠資料として、普段の郵便のやり取りの積み重ねなどを飛ばして、 ひとつ有力な証拠資料になるのではないか、と思っています。
公証役場には、2回足を運びました。1回目は、こんな趣旨のを作りたい、という相談。 2回目に、実際の認証でした。
文面を作って持って行って相談をした際、前例を聞いたことがない、ということで、公証人の方も迷ってらっしゃいました。 ただ、やるということであれば、ちゃんと認証しますよ、ということになりまして、 こちらの色々が落ち着いた11月に、認証をしてもらいました。
手数料、という言い方をしますが、料金は、1回の宣誓供述書認証ということで、11,000円でした。
健康保険証の通称名表示
厚生労働省より『○被保険者証の氏名表記について〔健康保険法〕』 (平成29年8月31日 保保発0831第3号)で、性同一性障害の当事者について、券表面に通称名を表示することを認める旨、通知されています。
この手続きを、勤務先の加入している健康保険組合に対して進めているところですが、
通称名の証跡資料として、公証してもらった宣誓供述書を提出しました。
保険組合内部で処理を進めてくれているようなのですが、今日、
組合の担当者から電話があって、通称名の追加の資料を一応もらえないか、と。
公証役場での通称名に係る認証、とかググっても確かに情報や前例は出てこないので、念のため、という形のようでした。
北村由衣宛で来たものは選り分けて保存してあるので、その中から選んでコピーをとって送付しておきました。
協会けんぽで当該手続きをした、という体験談はネット上でちらほら見受けられますが、
私の入っている健保は業界の健保ということで当該通知への対応の前例がなかったようです。
そのため、健康保険証を発行するシステム辺りを改修しつつ、対応してくださっているようです。
通称名を、普段使いできるように
公共料金とか、そういうところの「氏名」を、通称名に変えていきたいな、と思っています。
電気とガスは東京ガスにまとめているので、そのうち。
水道は、引越しのネット手続きをした時にしれっと改称しておいたら、電話で確認をされて、
交渉する余地のなさそうな態度で打ち切られたので、しばらくこのままかな。
ただ、公証した宣誓供述書という武器を手に入れたので、改めて闘ってみてもいいかもしれない。
面倒なのは、東京多摩地区の水道事務の問い合わせ窓口が電話メインなところ。
こちらの事情を説明するのは、文書でやりたいなぁ…と思います。メール受付してくれぇ!
住民票とか、通称名に関してはもうちょっとちゃんと独立した記事で書きたいと思ってますので、そのうち。