性同一性障害、トランスジェンダーの当事者です。 生まれたときの身体の性別とは異なる性別で日常の社会生活を送っています。 本日コメントを代読いただいている清瀬市議会議員宮原さんには、 私が市議会へ提出した陳情の審議にあたりお世話になりました。 陳情は、トランスジェンダー当事者が日常生活を送っている通称名と公的身分証の名前表記について、 生活実態に合わせた表記を検討するよう国会レベルへ要望を、という趣旨で出しまして、 清瀬市議会には3月に全会一致で採択いただきました。 わたしは、地方の人口3万人の田舎な土地で育ちましたが、20歳で東京に出てきてから、 やっと縛られていた色々な制約から解き放たれて、 自分の思う自分、として生活するようになりました。 20年地元で過ごしてきた彼という人物像とは切り離された、今東京で暮らす私。 1億人いる日本の人口の中でただ一人の、私。 社会的な理解を得るにはあまりにも小さすぎました。 同じような境遇である、トランスジェンダー当事者、あるいは 性的指向を含めて性的マイノリティーと「広く」括っても人口の数%という比率です。 少数派というものは、多数決で決まる民主主義においては見過ごされがちな立場です。 しかし、少数派のことをきちんと考慮に入れ、ひとりの人間として、尊重してくれる、そんな社会的な風潮とともに、 政治の舞台でも、国民の代表である議員の方々が、少数派の人間のことを十分に汲み取っていただきたいと思っています。 今回の参議院選挙、社会的な少数派である性的マイノリティーの声を国会へ届けてくれる代弁者を送り込むチャンスです。 今日のようなイベントを通じて、少数派の声を聴き、国民の代表として国会へ臨んでくれるような方は、 710名いる国会議員の中でもまだまだ少数派です。 貴重な1議席、1議席を積み上げて私たちの声を届けてもらうためにも、 私たちの1票1票を積み重ねて、国会へ送り込んでいかなければ、と思います。 選挙権を持つひとりひとりが、全国どこからでも、手元の1票を投じて、 今日この場にいる、私たちの声を届けてくれる参院選候補者を、候補者から議員へと、押し上げていきましょう! また、議席を持って議会に臨む議員の方々は、ご自身の境遇経験のみならず、 より広く、隠された小さな声を拾って、国民の代表する者として活動していただきたいと思います。 以上です [おわり]